柴田錬三郎さんの本を初めて手にしたのは、今年の春に鎌倉で行われた音楽イベントのお手伝いに行ったときのこと。
会場に古本が並べてあって、ドネイションと引換に持って帰って良いとのこと。
いくつか手に取ったなかに、日本男子物語があった。
基本、積ん読症候群の俺の手に入り、しばらくはそこらに転がっていたが、誉を読み、あれを読み、これを読みしているうちに、読むテンポが上がり、次々と読破。
ふと思い出して日本男子物語を手に取ると、これ最高におもろい。
伝奇小説というか歴史物というか、そのまま史実ではないとしても、江戸時代から幕末にかけては、俺の最も興味あるところ。
江戸の街、当時の志向や考え方、食べ物、歴史の教科書では見えない人々の態度や動機などが思い起こされて、とても面白かった。
次々とAmazonのお世話になり、安い中古本を買い漁り、読みまくった。
なかでも、武士同志の決闘シーンがこれほどの迫力と緊迫感だということを知ったのが良かった。
決闘をすることは無いし、したくないし、するべきではないと思うが、有史以前からあったはずの闘いは、これほどまでに凄いのか。
気、技、間、志、瞬、動、静、急、緩、義、礼、道が見事に描かれており、グサリ、グサリと心に刺さったものだ。
あまりに感激し、昼休みに同僚に話をすると、
「俺は池波正太郎だな。」
と言う。
つづく